作品名:あ行

「鰻」小林

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011750.html 豆腐: 短く、キレがいい。 深く考えてはいけない話を、深く考えさせないテンポと文章が好み。

「安眠」星哲朗

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011727.html 豆腐: えっ、それだけ? 死の瞬間の気持ちを描いてそれが怪談だと言えるの?

「親子の面影」メジャヴ

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011718.html 豆腐: 「親子」ではないのでは? たぶん、 「少女の拙い言葉で描写される家族の不幸が、実は幽霊によって語られたものである、ということに最後で気づき、ぞっとするとともに哀れをさそう」 という構図を思…

「縊死の木」菊芋/

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011697.html 豆腐: 死によって心の平衡を得る、というのは梶井基次郎の昔からよくある話で、そこに猫がからんで、それによって陰鬱な平衡から脱却できる、というのはご都合主義的。 そういえば、首を吊る木と猫、という…

「曰くつきの席」不治売

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011711.html 豆腐: すっきりしていていいが、インパクトに欠ける。 男性の場合離職する、とかそういうオチかと思った。

「悪寒」求春

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011707.html 豆腐: 何回か前のこの賞で、「部屋に出没するゲジゲジが怖い」というだけの話が数件の投稿されたことを思い出しました。あのシンクロニシティは怖かったです。

「稲荷争い」時来野

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011699.html 豆腐: 稲荷が最後になってしか出てこず、唐突で乱暴。負けたものだけでなく勝った方も描くなり、勝敗の先触れなどを追加するといいと思う。

「大岩課長」不治売

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011698.html 豆腐: 「小さいおっさん」とてのひらサイズの課長を結びつけて怪談と言い切るのは乱暴というか強引というか。

「安心できる我が家」黒崎典

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011683.html 豆腐: 普通。 怪異の存在をにわおせ、その予兆で恐怖を誘う手法なのだと思いますが、「こうかな?」と想像する展開にことごとく合致してしまい、意外性を感じませんでした。

「同じ鏡は見られない」古屋賢一

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011659.html 豆腐: 「でも、やっぱり、フューチャーイメージのチャンネルがリンクしてなかったのは〜」で、それまでの印象ががらりと変わる展開はよかったが、最後で以前の投稿作に関して反省をし始めるくだりは完全に…

「裏庭」江口久路

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011649.html 豆腐: 月は罪悪感のイメージ? しかし、それだと語り手の妄想の可能性も出てくるので、なんとも言いがたい。

「赤いランドセル」クジラマク

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011646.html 豆腐: こちらも同様、レベルは高いが、密度を濃くして叩きつけるのが、必ずしもいいとは限らない。

「赤い橋」高中千春

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011641.html 豆腐: 「街灯の間隔は広く〜」からの橋の描写に、ひっかかるところが多い。 あと、靴は脱ぐもので剥がすものではない。それ以外はいい。

「相乗りタクシー」道楽猫

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011637.html 豆腐: 最後の二行は一行にまとめたほうが店舗テンポがいいんじゃないかな。

「イソメのこと」間遠南

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011636.html 豆腐: 蠱毒の話のように思えたので、よくある「その先拡大していく恐怖」みたいなのはないのかと思った。 まあ、これはこれでいい。

「兄妹」あずき

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011633.html 豆腐: ロバート氏はなんで有名だったの? どうせならその理由と語り手の殺意を組み合わせるなどすればよかったのに。

「後ろにつきたい」内田由伊

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011620.html 豆腐: 男の子の死と流産の因果関係と、霊が憑く理由が理解できない。 あと、助詞の使い方に難あり。「私の他にもう一人役がふられた子がいた」とか。

「犬小屋」安倍一作

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011600.html 豆腐: 平山夢明風猟奇譚で、怪談ではない。

「 裏階段」宵野蛍

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011593.html 豆腐: 怪異の描写は、スタンダードだが個人的には効果が高いと思う。 ただ、飲み屋と神社と会社の位置関係がはっきりしないため、なぜそこを通れば近道になるのかわからず、階段を登らせたい意図を強く感じ…

「エフェメラ」古屋賢一

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011591.html 豆腐: 恋愛感情や思い出までも「一日しか存在しえないもの」*1として、それでも縋りたい気持ちを描くのは面白い。個人的に好み。 だが、最後の一文は蛇足だし、そもそも怪談ではないような気もする。 *1:「…

「女の顔の話」保之ケイ

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011585.html 豆腐: 最初のかぎかっこ内セリフ(?)は誰? 車にひっつかれてるなら「振り切れた」という言い回しは適切でないのでは? あと、複数回読んだ印象として、これは「女の顔の話」ではない。

「未だにあなたはみつからない」根多加良

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011584.html 豆腐: 語り手が自身の体験を語っているのか、社内の誰かの話を語っているのか、途中からわかりづらくなる。中年女が語る携帯電話の入手課程や波打ち際の怪異は面白いが、語り手(あるいは社内の誰か)が体…

「愛する人へ」たけぞう

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011582.html 豆腐: 「しばたたかせる」が、用法などを間違えているわけじゃないんだけど引っかかる。 難しい言葉づかいを含む文は、一度音読してみるといいんじゃないかしら。 あと、手術の結果で結末に至るのなら、そ…

「淫夢」化野蝶々

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011578.html 豆腐: 文章はこなれているし、書きたいイメージもストレートに伝わってくる。個人的には模範的な一編だと思う。あとは好みの問題。

「赤い糸と水無月」青山藍明

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011558.html 豆腐: 「水無月」って魔除けの意味があるお菓子か*1。 六月とお菓子のダブルミーニングと、せっかくの面白そうな怪異が、死者の念以外で結びつかないのが残念。 てにをはにも気をつけて。 *1:この辺を参照―…

「足枷」青山藍明

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011557.html 豆腐: はあ。 まず冒頭から、文章が変で、誰が誰の家に行ったのか、お茶は振る舞われたのか振る舞ったのかよくわからなくなりました。 そして、夫に鎖でつながれている主婦、というだけで怪談にはなりませ…

「石垣を越えて」間倉巳堂

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011556.html 豆腐: 麦わら帽子のイメージに不気味なものが上書きされる全体の流れがいい。 縄で巻かれた鳥居や唸り声などのイメージが乱立して、散漫な印象になってしまっているのが惜しい。

「愛犬バズ公」庵堂ちふう

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011553.html 豆腐: 愛犬の凶行を目の前で見ていたら「犬が人を五人も噛み殺した」って言い方はないんじゃない? それに、「お前ら」が目の前にいて、けしかけてくてしょうがないのに「ちょっと隠しとかなくちゃ」はない…

「うし」つばきとよたろう

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011546.html 豆腐: 題名から内田百間「件」のオマージュと思われる点が、前二作に比べて奇妙度(あくまで私の中の)を減らしていて残念。

「如何にも罠」つばきとよたろう

http://blog.bk1.jp/kaidan/archives/011544.html 豆腐: 盛り上がって最後ですっぽかされた感じ。 ラスト一文の以後、で、どうなったかが気になるし、それがないと画竜点睛を欠く気がするが、それが罠なのか。